【駅の想い出】
★「なんやこのボロ車は!」それがその人の口癖だった。広島でディーラーの新人営業マンであった僕はそのお客様の担当者となってフォローしたが、故障の多いその車のおかげで何度も怒鳴られていた。数年後、急にその人が妻子を残して大分・緒方の実家に帰るということになり、なんと僕から新車を買ってくれたのだ。うれしかったのも束の間、緒方から広島の僕に電話があり「ナビが動かん!直しに来い!」と大激怒。自腹を切って青くなりながら緒方駅まで行くとその人が迎えに来てくれていた。動かないナビで駅から実家へ行き食事もご馳走になった。修理が終わると、最後に緒方駅で「悪かったな」とその人はやさしい笑顔で見送ってくれた。それから2ヵ月後、広島に居る奥様から、その人が癌で亡くなったと聞いた。
広島県 ?才代 副会長 様より 05.10.11掲載 |